著者である末吉里花さんは、フリーアナウンサーであり、元「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンターとしてもよく知られています。
ミステリーハンターとして世界中を旅する中、日本のような先進国に暮らす人々の”豊さ“や”便利さ“が、世界の他の国の人々や環境、動物の犠牲の上に成り立っていることを知って衝撃をうけ、自分の暮らしや社会を見直すようになったそうです。
その後、多くの人にもその事実を知ってもらいたいと思い、2015年にエシカル協会を設立し、エシカルな考え方や暮らし方の普及活動を行なっています。
エシカル協会が主催する「エシカルコンシェルジュ講座」には、アニマルライツセンター代表理事の岡田さんも講師を務めています。
本書にも書いてありますが、エシカル消費を学ぶ人たちの多くが、最も衝撃を受けるテーマの一つは「動物福祉」「動物の権利」だそうです。
本書では「工場型畜産」の問題、特にバタリーケージの問題が取り上げられています。
この本のとても良い点は、それらを改善するために、私たち消費者が行える具体的なアクションやヒントがたくさん紹介されていることです。
正直アニマルライツの観点からこの本を読むと、同意できない部分もたくさんあり、批判もあるでしょう。
しかし、この本を通し多くの方に「工場型畜産」の問題や、畜産動物たちの現状を知ってもらうきっかけになると思っています。
更には、動物たちの現状を改善するため、実際に日々の行動を変えてくれる人たちが、たくさんでてきて欲しいと願っています。