書籍「魚は痛みを感じるか?」

 「魚は痛みを感じるか?」 ヴィクトリア・ブレイスウェイト著
 
… 現在鳥類や哺乳類に与えられている福祉の考慮を、魚類には与えなくてもよいとする論理的な根拠はどこにもない。(152ページ)~引用ここまで~
 
 
 
 わたしは魚座生まれだということもあり、魚の絵をよく描く。目、鼻、口があり、表情がある。哺乳類や鳥類のイラストを描くときと同じである。魚座は他者の痛みに敏感で自由を愛する星座というあのイメージがわたしは好きで、魚というのはわたしが生きるイメージに最も近い。
 
  釣りができなかった。釣れないのだ。向いていないのだ、とわかった。こどものころ近くの川に釣りに行ったが、いとこはたくさん連れたがわたしはできなかっ た。そのことでバカにされた記憶がある。最近ふっと思いだした。わたしたちがバカにされたこと、できなくて苦労したことにこそ、その人の良さというか、本 質みたいなのはあるのではないか、とふと思った。
 小学校のころ、浦島太郎の劇で、乙姫の役をやった。わたしはなんというか、記憶力がよい方で あったから、長いセリフを覚えるのにも苦労がないので、そういう大役が回って来るのだ。見た目でなく、実力で。乙姫が浦島を竜宮にひきとめようとする ちょっと艶っぽいセリフは、いまでもなんとなく覚えている。もう30年以上も前のことなのに。そしてまたこれも最近ふっと思い出した。浦島は釣り人であ る。浦島が竜宮にいて遊んでいれば、仕事をしない。だから、竜宮にいさせれば仲間は苦しまずに、殺されずに済む、と乙姫は考え、全力で引きとめたのだ、 と。そして玉手箱を持たせた。結末はみなさんもご存じのとおりです。 (余談だが、この劇でこの役をわたしに与えてくれた先生は「かわいそうな象」もわた しに暗記させ、全校生徒の前で暗唱させてくれている。アニマルライツ魂の原点はここだろうと思う。)
 
 魚は痛みを感じるか?感じるに決まってるじゃないか!と思う人にはこの書物は必要ないかもしれないけれども、そうでない人がほとんどだから、わたしたち乙姫は今日もあの手この手、あの言葉この言葉を探して、仲間を救っていくしかない。
 
 

 猫家知恵蔵(著書:Veganという生き方)  



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