あまりにも有名なので、紹介するのをためらってきましたが、やはり美しい完成度の高い作品なので紹介したいと思います。youtubeなどで朗読がupされているので、そちらもお勧めします。このお話は、とても朗読に向いています。絵本がある方は、こどもさんに読んできかせてあげてください。どの図書館にもあると思います。
「ごんぎつね」とともに有名なこの作品は、国語の教科書などにも載っており、文章が美しいだけでなく、短編でありながら内容が充実しておりとても素晴らしいです。きつねの親子とにんげんの親子の対比、子ぎつねが手袋を買いに行って、間違ってきつねの方の手を出してしまう、あの場面。
この作品が秀逸なのは、最後のお母さんきつねのセリフです。あのためらいのセリフに、人間とどうぶつの関係、この作品を通して作者が伝えたかったことが込められているように思います。
残念ながら、にんげん、人類は、どうぶつに対してとても罪深い存在であり続けてきました。
でも… ほんとうに、それだけなんだろうか、とわたしも救われる思いがしました。
子ぎつねの期待を裏切らないような存在でありたい、と強く願わずにいられません。
文章:猫家知恵蔵
猫家知恵蔵ブログ
著書「Veganという生き方」「生きルーム」
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