卵を食べ過ぎる日本人。卵をやめた9つの理由

世界各国の1人あたりの卵消費量ランキング

日本人はかなり卵を食べ過ぎている国民です。
平均年間329個、2013年には世界第3位の消費量でした。
その前の年までは2位でした。

2013年の各国の1人当たり鶏卵消費量(殻付換算)

メキシコ 347個 /1日0.951個
マレーシア 331個 /1日0.907
日本 329個 /1日0.901
中国 300個 /1日0.822
アメリカ   251個 /1日0.688
International Egg Commission, “Annual Reviw 2014 http://japaneggscience.com/information/pdf/eggandcholesterol.pdf

そんなにたくさんの卵を食べる必要はありません。
いえ、食べないほうが良いという根拠がいくつもあります。

卵を食べないほうがよい理由9選

心臓病で死ぬリスクが2.47倍

13年間、6000人のベジタリアンと5000人の肉食者を追跡調査したところ、卵を週6個以上食べる人は、1個以下の人に比べ、心臓病で死ぬリスクが2.47倍にも上ったという研究結果がオックスフォードのベジタリアン研究により示されています。
http://ajcn.nutrition.org/content/70/3/525s.ful Paul N Appleby, Margaret Thorogood, Jim I Mann, Timothy JA Key
23,417人を対処にした韓国の研究でも80%リスクが上がることが発表されています。
http://www.pcrm.org/health/medNews/eggs-increase-risk-for-heart-disease

膀胱がんのリスクが3倍

130人の新たに膀胱がんになった患者を調査したthe journal International Urology and Nephrologyに発表された研究によると、危険因子として影響があったのはレバーで6.6倍、卵が3.12倍、豚肉で2.99倍、ピクルスが3.25倍(おっと・・・)だったということです。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16142557​

直腸がんのリスクが上がる

世界保健機関(WHO)と国連食糧農業機関(FAO)による34カ国のデータを分析した結果、卵を多く食べると、男女とも、結腸直腸癌による死亡率が高くなっていたという研究結果が2003年に発表されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14690791

前立腺がんのリスクが上がる

ハーバード大学の研究によると、卵を週2.5個以上食べる人は、週0.5個以下の人と比較すると、前立腺がんで死亡する割合が81%増加するという研究結果を発表しています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21930800

糖尿病のリスクが高まる

妊娠糖尿病は、妊娠時に血糖値が上がり、早産や流産、子供にも影響を与えてしまうという怖い病気です。
周産期研究センターとスウェーデンのがん研究所によると、卵を多く食べるグループと最も少ないグループを比較すると、1つのグループでは77%、もう一つのグループでは165%も妊娠糖尿病のリスクが増加したことがわかりました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21324948

the American Journal of Clinical Nutritionに2016年1月に掲載された、219979人を対象にした研究で、卵を週3個以上食べる人はほとんど食べない人と比較すると、2型糖尿病のリスクが39%上がるということがわかりました。
ただし米国の研究に限定されており、他の食生活(肉類の摂取等)も関連しているだろうと言われています。
http://ajcn.nutrition.org/content/early/2016/01/06/ajcn.115.119933

ワクチンや抗生物質を使っていない卵は日本では貴重品

日本の卵は、抗生物質を使っていないかどうか、見分けることはできません。
採卵中には使ってはならないのですが、それ以外の期間(採卵前2週間は休薬期間が必要)は使われていると思われます。わからないのです。
けれども、ワクチンはほぼ必ず使われています。卵の段階や、産まれてすぐにあらゆる病気に対するワクチンが打たれます。
本来、太陽の光をあび、砂浴びをし、運動をして健康を維持する動物が、身動きせずストレスと粉塵の中で1~2年を生き抜くためには、薬も殺虫剤も殺菌剤も必要。EUやOIEが主張する通り、動物が自然な姿を保つことができないバタリーケージで作られた卵は健康な卵とは言えないのです。
放牧でワクチンを使わないところもあります。それが自然で健康な証拠です。

業界が牛耳るコレステロールに関する研究

業界は卵をもっとたくさん売るためのプロモーションを行うためにいろいろな策を取っていますが、その中のひとつが健康によい(もしくは悪くない)とする研究データを発表することです。
米国では、2001年に行われたコレステロールに関する研究の内、42%は卵業界が出資したものでした。2013年には92%がそうだったというのです。
様々な視点があるとは思いますが、ソースは医師や研究者、とくに売りたいという業界に関わっているわけではない(利害関係がない)ことが重要です。時には国も産業を保護している立場である可能性があります。
そして疫学データであり十分な人数がいる集団であることを心がけています。判断が難しいところですが、私にとって、卵を食べないほうが良い理由は、もう次の最後の2つで十分でした。

卵はにわとりの赤ちゃんを育てるための食べ物

牛乳が牛の赤ちゃんを育てるための完全栄養食であるように、卵は鶏の赤ちゃんを卵の中で育てるための完全栄養食です。牛乳が人間の赤ちゃんに最適ではないように、卵もまた、人間の赤ちゃんに最適ではありません。
卵が完全栄養食というのは、ヒヨコにとって言えることでしかありません。

にわとりたち、ひよこたちがあまりにもかわいそう

卵を人間が食べるために、ひよこたち、鶏達はとてもひどい目にあっています。
卵の栄養のおかげで孵化した赤ちゃんたちのそばに、母親は居ません。本当なら、母親から生きるすべを教えてもらって巣立っていくはずなのに・・・
機械の中で孵化した赤ちゃんたちは、ものすごい勢いで回るベルトコンベアーに乗せられ、男の子はすり潰されたり窒息死や圧死ですぐに殺されます。雌はプラスチックケースに詰め込まれて農場に連れて行かれ、卵を生む機械として、バタリーケージという狭くてほぼ身動きがとれない、羽根を広げることも、太陽を浴びることも出来ないケージに詰め込まれ卵を生み続けます。
1~2年を耐えた後、乱暴に金網のケージにまたつめ込まれ、足をシャックルに引っ掛けられ、首を切られて死んでいきます。

「苦しむ動物たちを救える」それだけで、卵を食べないという選択をする価値は十分にあります。卵はにわとりの赤ちゃんを育てるための食べ物

卵を食べないという選択

上述したとおり、日本人はほぼ毎日のように卵を摂っています。そんなにたくさん食べている意識がない人でも、加工食品やあげもののつなぎなどに使っています。
まずは、簡単にできる天ぷらやカツ、ハンバーグに使う卵をなくしてみましょう。
そして、気がつくはずです。全く必要なかったということに。
お菓子にも必要なかったことをはじめて知った時は驚きました。

おいしいレシピはこちらかどうぞ

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もう、卵はいらないのです。
個人的な見解を一つ付け加えますと、あんな不衛生な場所で作られた食べ物は一度体験してしまうともはや食べられない、という理由があります。
糞尿と、糞が乾燥したホコリ、絶対に健康ではない鶏達、、、
アニマルウェルフェアに配慮された放牧卵と、スーパーに売っている卵は別物だと思ったほうが良いでしょう。

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