動物ジャーナリストの佐藤栄記監督の東京の自然ドキュメント映画「マッカチンシャドー・ザ・パンデミック」をご紹介させていただきます。
真っ赤なアメリカザリガニがうるさい騒音、振動がする電車が通るすぐ横のドブで生きなければならなかったり、ハクビシンが人目をさけて生きなければならない光景は胸が締め付けられます。
カラスの多くの死の要因は食べ物がなく餓死だという。ゴミをあさると嫌がられているカラスの現状がそのようなことだとは誰もが知らないことだと思う。
私も全くそんなこと思っていませんでした。
栄記さんの「人間は自分たちが快適な暮らしをするために他の動物たちのことをないがしろにしてきた。
動物たちは住みかも食べるものも失った。
それでも彼らは次の世代に命をつなぐため死力を尽くしている」というナレーション。
そこらへんで何気なく見ている動物、昆虫などがそのような目に遭っている。
私自身もその加害者だということは日々、彼らが生きにくい環境で生きているのを目にするたびに思っています。
映画の映像から冬には本当は生きていないカマキリやモンシロチョウは地球温暖化によることや、トノサマバッタは土の中に卵を産むのに土がある場所がなく仕方なくコンクリートに産むしかなかったりと人間が本来土であった部分をコンクリートに変えてしまったこと等が要因で様々な種類の動物が苦しんでることを知りました。
このような視点で映画を作ってくださる方はいません。
側溝に落ちて出られなくなった小さなカエルを一匹一匹出して助けている佐藤監督。
カエルたちが卵を産む池すら減っていているなか、やっとの思いで池に産卵しても水が干上がってしまい卵が乾いてカエルの卵が危険な状況のとき、池の水があるところへ卵を移動させるときに小学生が手伝ってくれた場面は心が打たれました。
そうやってやっと命が守られていく。
水が止められた池は汚れアメリカザリガニが必死にそこから出ようとしていたりと普段私たちが見られないけど実際にこのような問題が起きていることを10年もかけ映画を撮られています。
小学生のころ「相手の立場になって考えてみろ」とよく先生が言っていたのを聞いていました。
みなさんもそのようなことを教わってはいないでしょうか。
外来種だから殺す、見捨てるのは当たり前、そんな悲しい世の中でよいのでしょうか。
佐藤監督の映画を観て大切なことを感じてほしい。子どもから大人まですべての人に 観てもらいたい映画です。是非ご覧ください。
佐藤栄記さんのオフィシャルホームページhttp://eikisatoanimallove.mystrikingly.com/
マッカチンシャドー・ザ・パンデミックはこちらからレンタルや購入することが出来ます。
https://vimeo.com/ondemand/makkatin2020
情報提供:Rei 写真:みど