この本は大学生向けに、消費活動を行う際に気をつけることや、消費者としての責任などについて分かりやすく書かれています。
大学生になると、何をどのような方法で購入するのか、どのような契約を結ぶのか、自分自身で選択しなければならない機会が一段と増えます。
大学入学を機にクレジットカードを持ち始める方も多いでしょうし、アルバイトを始めたり、自分で携帯電話を購入したりなど、初めて自分で契約を結ぶ機会も訪れるでしょう。実家を離れて一人暮らしを始めれば、訪問販売などが来た時にも自分1人で対応しなければならなくなります。
大学生になると行動範囲が広がりより自由に行動できるようになる一方で、こういった消費活動を行う際に不当な契約を結んでしまったり、欲しくないものを購入してしまったり、騙されて粗悪な商品を買わされてしまうという危険もあります。
この本を読むと、どのような危険があるのか、どういったことに気を付ければ良いのか、もし契約を解約したい場合はどうすれば良いのか学ぶことができます。
消費に関する法律というのは自分で学ぼうとすると難しい内容ですが、この本では分かりやすい文章で簡潔に説明されているので、大学生やこれから大学生になる方におすすめです。
自分の身を自分で守り、責任のある消費活動ができる「賢い消費者」になりましょう!
この本は消費に関する内容を扱っていますが、消費者の責任の一環として、動物たちの問題にも触れられています。
「いのちを消費する者の責任を考える」というコラムの中で、アニマルウェルフェアの考え方が紹介されており、消費者の責任として、肉や衣服になる前の動物たちが「いのち」であったときのことについてもっと考えてみませんか、と読者に呼びかけています。
また、消費者の活動目標として「フェアトレード」や「グリーンコンシューマー」などと並んで「動物への配慮」が挙げられています。
私たち一人ひとりが消費活動を行う際に動物たちに思いをはせ、責任のある選択をすれば今現在動物たちの身に起こっているような悲しい現状は改善されていくはずです。
消費の観点からもより多くの人に動物への配慮を考えてもらえたらなと思います。