ジェームズ・クロムウェル

ディープ・インパクト、サロゲート、グリーンマイル、L・Aコンフィデンシャル(個人的に一番好きな映画)など数々の映画で主要な役を演じたジェームズ・クロムウェル。
グリーンマイルでは妻を愛する夫役、L・Aコンフィデンシャルでは金に腐った警部役、そして大統領役を3度も演じてきた。彼が有名になった映画は、ご存知の方も多いかもしれない1995年に制作された「ベイブ」だ。このなかでクロムウェルは無口な農場主アーサーを演じた。
 

ベイブ あらすじ
子ブタのベイブは、無口な農場主アーサー(ジェームズ・クロムウェル)に引き取られた。アーサーは牧羊犬コンテストにベイブを出場させようする。ベイブは家の中に入れられてかわいがられるが、嫉妬した猫はベイブに、「ブタは人間に食べられるために飼われているんだ」と告げる。ショックを受けたベイブは失踪、翌朝発見されるも、衰弱していた-

この映画を見たあとしばらく、豚肉を食べるときに変な気持ちになった人は多いのではないだろうか?私自身「ベイブ」を見た後、その時点ですぐに肉断ちしなかったが、罪悪感というかためらいながら肉を食べる日が続いた記憶がある。
その後16年たち自分自身がヴィーガンになったころ、アーサー役のクロムウェルがヴィーガンであると知って妙に合点したことを覚えている。ベイブにあんな優しい目を向けることができる人間が肉を躊躇なく食べられるはずがない。(あとで知ったのだが、クロムウェルは2003年のインタビューで「ベイブ」の撮影をとおしてヴィーガンになったと言っている。)

ジェームズ・クロムウェルほど、堂々と動物の権利を主張し、自ら矢面になって動物のために体をはっている俳優はいないだろう。

2017年7月、クロムウェルはシーワールドでのシャチのショーの前で「シーワールドのくそったれ」と書いたTシャツを着て、観客に「シーワールドはシャチを早死にさせている」と訴えている。

PETA https://www.youtube.com/watch?v=9B7bWCH_k3M&feature=youtu.be

「いまここで、捕らわれたオルカがつぎつぎと死んでいるんだ!」
「このプールでみるオルカたちの姿は、自然な姿ではない!」
「シーワールドは手遅れになる前に、オルカたちをサンクチュアリに連れて行くべきだ、今すぐに!」
「彼らは苦しんでいる、あなたたちはそれを知る必要がある!」

クロムウェルはこのあとショーを中断させ不法侵入したとして起訴されたが、彼が逮捕されたのはこれが初めてではない。2013年2月にも、ウィスコンシン大学構内でデモを行い逮捕されている。彼はプラカードを掲げながら、同大学では研究のために1年に30匹のネコが苦痛を与えられていることを指摘し「これは科学ではない!虐待だ!」と主張したのだ。
問題のウィスコンシン大学の猫の実験がこちらだ。クロムウェルのいうとおりだ。これが虐待でなくしてなんだというのだろうか。

ベトナムの反戦運動に参加し、社会の不正に対して声を上げ、動物の権利を主張し続けるクロムウェルの言動からは、他者への強い思いやりと、暴力を無くしたいという強固な意志が感じられる。

クロムウェルがナレーションをした「FARM TO FRIDGE(肉の作られ方)」by Mercy for Animals

PETAのポスター

might doesn't make right.
Animals deserve respect and consideration and justice
-not terror and violent and death.
I believe in standing up for animals every time I sit down to eat.

「暴力から正義はうまれない。
動物は尊敬され配慮されるべきであって、暴力や恐怖や殺しの対象となるべきではない。
私たちは、食卓につくたびに、動物を守ることができる。」

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